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ラーメンと煙草 [食文化]

私の住む町は、ラーメン店が多くて、
直ぐ近くの市道は、「ラーメン街道」などと呼ばれて、
テレビで報道されたこともあるくらいである。
十年ほど前に某チェーン店が進出してきて、
個人経営の店はばたばたと撤退していったが、
ずっと変わらずに頑張っている店もあり。
また、新たに開店する店もありで・・・。

駅を挟んで南北に1,5キロくらいの間に、
中華料理店も入れて、十軒余り、
「ラーメンの食べられる店」がある。
でも、この中で私が食べたことのある店は
チェーン展開している、二、三店のみ。

一度、個人経営のラーメン店にも行ってみたいと
思うのだけれど、未だに行けないでいる理由は、
カウンターだけの店が多く、客はほとんど男性。
どうしても一人では入りにくいのである。

それで、相棒を誘うことになるのだが、彼は
「ああいう店は、ほとんど、喫煙可、なんだ。
カウンターでたばこの煙浴びせられながら
ラーメンなんか食えるか!」

と、拒否されっぱなしなのである。
まあ、私もたばこの煙は大嫌いだから、
(歩きたばこの人が前を歩いていると追い越す。
ちなみに先日神戸に行ったとき、どこもかしこも
歩きたばこの人だらけ。観光に力入れるんなら、
何とかしてほしい!)
彼の言い分は、もっともだと思うけれど。

「開店と同時に、あまり人の来ないうちに
行って、食べたらすぐに帰ってこようよ」
と、誘うと即座に言われた。
「煙草を許可するようなラーメン店そのものが嫌だ」
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麺食い一路(その10) [食文化]

日本から生まれ、世界に広まったインスタントラーメン。
中学生から高校生にかけて、私もずいぶんとお世話になった。
夏休みなどの長期休暇のお昼は、母に「自分で作って」
と言われることが多く、そんな時の究極のお助け食材だったし。

ただし、母は「インスタントラーメンだけ食べちゃ、ダメ」
と言う。野菜とタンパク質をバランスよく摂るように、という
ことなのだが、どうすれば簡単に、かつ美味しく食べられるのか、
自分なりに工夫したものである。

キャベツやピーマンなどの野菜類と肉を炒めて、
ラーメンに載せたり、あるいは肉と野菜を
煮込んだ汁にラーメンを入れたり・・・。

あの頃、ラーメンの銘柄も色々と選んで味を
試したものである。明星のチャルメラ、とか
サッポロ一番、なんかまだあるのは懐かしい。

でも、今の私はインスタントラーメンをほとんど食べなく
なってしまった。ごくたまに、懐かしくて手に取ることも
あるけれど、あの独特の濃い味と、匂いが思い出され、
たちまち食欲が萎んでしまう、と言うことも多くて・・・。

先日の新聞に、インスタントラーメンの売れ行きが
世界的に減少している、という記事が載っていた。
ある意味、もう飽和的な状態なのだろう。

あれは、青春の味かも・・・、と自分の来し方を
振り返って思う。また、インスタントラーメンを通じて、
自分の食べるものを考え、準備し、それなりの
技術(というには、とても拙く、単純なものではあったが)
を身に着けてきたな、と有難く思うのである。

これからどんな麺料理に出会えるだろう。
日本では、次々に目先の変わった麺類が登場するので、
新しい出会いが楽しみである。
(この項、終わります。たくさんのアクセス、お礼申し上げます。)

麺食い一路(その9) [食文化]

暑い日の、お助け麺料理、中心の記事になってきた
感があるけれど、ついでに、究極のお助け料理を。
明太子を使うスパゲティで、私は歌会に出かける日の
お昼にこれを作ることが多い。何しろ時間が節約でき、
料理器具もスパゲティを茹でる鍋を使うだけなので、
後片付けも、超簡単。

スパゲティは、色々各人に好みがあると思うけれど、
私はいろいろ食べ比べてみた結果、DeCeccoという、
イタリア製の、NO11(太さ1,6ミリ)、やや細めのものを
愛用している。ゆで時間はアルデンテで7分、柔らかめ
(Cottura)だと、9分という指示が出ているけれど、
私はやや柔らかめが好みで、いつも10分ほど茹でる。

明太子を、スパゲティ100gあたりに一房くらいを用意。
ほぐして、バター小さじ一、オリーブオイルを少々を混ぜる。
ゆであがったスパゲティを湯切りしたらすぐに、
上記の明太子に混ぜ、上にカイワレ大根と、刻み海苔を
トッピング。これで、出来上がりです!
このみで、タバスコをかけてもいいですね。

チーズ、ピクルスなども一緒に食卓に。
時間のある時は、サラダも用意しますが、
歌会のある日は、省略デス。

時間のある日は、玉ねぎとにんにくをじっくり炒め、
アサリを使ったスパゲティなども作るのですが。
明太子はありがたい!これだけで、素晴らしい
味のスパゲティができるのですから。

麺食い一路(その8) [食文化]

東京の中華料理店やラーメン店などで、
酸辣湯麵というメニューをよく見るようになったのは、
十年くらい前からのことだろうか。
酸辣湯という中華スープは大好きなので、
さっそく食べてみたのだけれど、ラーメンとなると・・。
麺のスープにとろみ(麺が炭水化物なら、とろみもまた・・・)
がついているということが、
私には少し、重たく思え、味として今一つ、の気がした。

そこで思い立ったのが、トムヤンクンスープにラーメンを
併せる食べ方。別に思い立つ、ということもなく、
輸入食品店に行けば、タイから輸入されたトムヤン味の
即席めんが買えるのだけれど、自分で作ってみようと
思い立ったのである。こちらの方がはるかに鋭く、濁りのない、
辛味+酸味が味わえるのではないか、と思ったのである。

材料は、ニョクマム、トムヤンペースト、生のラーメン、
具としてエビ、生シイタケ。欠かせないのが、香菜。

お湯にトムヤンペーストを溶き、ニョクマムで好みの味付けをし、
エビとシイタケを入れてさっと煮る。
ラーメンを茹でて、上記のスープに入れ、香菜と
レモンの絞り汁を入れて、出来上がり。

麺はたぶん中細麺が合うのだと思うけれど、
酷暑の折はゆで時間短縮のため、極細麺を使います。
蒸し暑くて食欲が減退しがちなこの時期、
きっとお助け料理になると思うのだけれど・・。
(そもそも辛いのはだめ、と言う方にはお勧めできません)

麺食い一路(その7) [食文化]

今回は、海外で味わった麺料理について書いてみる。

日本のラーメンの原型、と言われる麺がウズベキスタンにある。
ラグマンと呼ばれていて、小麦粉製の、やや細めのうどん、
という感じの麺である。
小麦粉をこねて、手で太めのひも状にし、しばらく寝かせる。
次に四、五本ずつ束ねて両端を手で引っ張り、さらに両端を
併せて引っ張り、と、手延べラーメンと同じ製法で作られる。

タシュケントの有名なお店で、このラグマンを食べた。
やや平たいどんぶり状の器に、うどんに似た麺が盛られ、
その上に、羊肉の角切り、野菜の具などが載せてあり、
脂ぎったスープが掛けられている。スパイスが効いているのか、
と思いきや、さほどでなく。全体にぼやけた味、という印象。
はっきり言って、美味しくはなかったのである。

韓国には有名な冷麺があるが・・・。
麺の味が、いやに無機質な感じがして、私は好みではない。
まるで、ゴムを噛んでいる、と言うと言い過ぎかもしれないが。
スープは美味しいのに、惜しいなあ、と言うのが正直な感想。

イタリアには、もちろんスパゲティがある。
スパゲティは、家ではよく作るし、それ自体は嫌いではない。
だが、外で食べるときはちょっと、躊躇することが多い。
それは量が多すぎること。途中から味が単調に感じられ、
食べることが苦痛になることが多い。
イタリアのスパゲティは、さらに、スパゲティの茹で加減が、
私には合わなかった。やはり、硬すぎる! のだった。

圧倒的に美味なのは、東南アジアの麺料理である。
ベトナムのフォー、マレーシアのラクサ。
シンガポールの海鮮鍋焼きうどん。
タイのニョクマム味の焼きそば。
どれもこれも、たいそう美味だった。

でも、種類の豊富さという点からすると、
やはり日本に軍配が上がるのではないだろうか。

麺食い一路(その6) [食文化]

子供の頃は、大人がざるそばを食べているのを見るたび、
不思議で仕方がなかった。ざるそばは言うまでもなく、
なんのおかずもついていない。麺とつゆと、少々の海苔、
そしてわさびと刻みネギのみ。
何が悲しくてこんな食事をするのか。大人になっても、
喜んでざるそばを食べるような人間にはなるまいぞ、
と思ったものである。ああ、それなのに・・。

頻度は少ないものの、ざるそばを食べる人間に
なってしまった。それも胃腸の問題からでも、
懐の寂しさからでもなく、食べたくて食べる。
食べておいしいと思えるようになっちゃったのである。

蕎麦のおいしさとは微妙なもの。かみしめたときの
程よい歯ごたえと、香ばしい匂い、ほんの少し苦みの
混じる、ふくよかな味・・・。つゆも大事だ。
だしが効いていて、甘味も辛みもきつくなく、
ソバにうまく絡むことが絶対重要である。

こうした条件が整ってこそ、ざるそばは美味。
不味いお蕎麦はざるでは食べられない。

このように書きつつ、美味しいお蕎麦の入手は、
結構難しい、と思う。いろいろ試してみても、なかなか、
「ざる」に耐えられる逸材は少ないのである。
家では、そのあたりが怖いので、ざるは作らない。

何が多いかというと、我が家ではにしんそばである。

身欠きにしんを一晩お米のとぎ汁につけて、柔かく戻し、
みりんとお醤油で煮つける。ネギと煮込んだ温かい煮汁を
茹でたお蕎麦にかけ、このニシンを載せて、供する。

ニシンとお蕎麦って、東北に住んでいた時は
食べたことがなかった。合わない気がしていたけれど、
これが意外にぴったり。美味なのである。

お蕎麦屋さんでにしんそばを食べたことがあるのだが、
こちらは、ニシンが甘すぎて、違和感があった。
お砂糖を使わず、みりんだけで甘味をつける、のが
コツと私は思っているんだけれど・・・。

麺食い一路(その5) [食文化]

相棒が仕事で、山西省に出かけたのは、十数年前である。

その時に見た、麺作りの様子がずいぶん変わっていて、
心に残ったらしい。
子供の頃、小刀を使って
木の枝などを削って、チャンバラごっこ用の剣を
作った記憶は、昭和の少年なら誰でもあるだろうけれど、
まさに、そのしぐさをしながら
「麺をこういう風に切っては、沸騰したお湯の中に
入れて茹でるんだ」
その名も、刀削麺(タオシャオミエン)というのだそうだ。

石毛直道著『文化麺類学ことはじめ』にも写真付きで
載っていた。その説明によると「太い棒状にした小麦粉の
生地を左手に持ち、右手には三日月形の刃物で
沸騰した鍋の湯の中に、削り落とし・・・」
て茹でるものらしい。短いが麺條のかたちをしている、
と紹介されている。

最初に切り込んでから、手元の生地すべてを
鍋に削り入れるまで、時間差があると思うんだけれど、
出来上がりに、問題はないんだろうか。

刀削麺は、肉味噌入りのジャージャン麺か、
餡でとろみをつけたダールー麺などに料理して食べる。
さらに山西省の味付けの特徴として、
酢を加えるという。刀削麺を供する店では
必ず食卓に、酢が備えられているらしい。

「麺だけでなく、色々な料理に酢をかけて食べるんだ。
これがけっこう、さっぱりしていて旨いんだ」
と相棒は気に入っていた様子だが・・・。

中国語では酢を使うということは、同時に
「やきもちを焼く」という意味にもなる。
そこから、酢を多用する山西省の人たちは
「酢(やきもち)の好きな田舎者」と
他省の人たちから、からかわれるのだという。

「ヤオトンと呼ばれる洞窟みたいなところに
棲んでいる人が多いんだ。僕らが行くと、
どこからともなく、ジャワジャワ集まってくる。

子供がたくさん纏わりついて来て、大きな木の下まで
案内してくれたんだ。そしてみんなで、いっせいに
その木を揺するんだ。ばらばら、沢山実が落ちてきた。
それが、棗なんだよ。あんなにたくさんなるんだなあ。
食べろ食べろって、勧められて、ちょっと弱ったよ・・・。」

彼の話はそのまま、古いおとぎ話のようだった・・。

麺食い一路(その4) [食文化]

相棒は家での仕事が多い人なので、
一週間に四回は、昼食を家で食べる
さらに、夕食を外で食べる、ということが
ほとんどない。夕食づくりの余力を残すためにも、
昼食はできるだけ簡単なもの、となり、当然麺類増える

夏は素麺が便利でいい。何しろゆで時間が短くて
済むもんね。酷暑の時は特に有難いもんである。
問題はおかず。素麺に合うおかず、というのがなかなか
ないのである。

お刺身をつけたことがあるが、これは
素麺(あっさり)+お刺身(あっさり)
と味に重複感があり、今一つだった。

蒸し鶏を作って、棒棒鶏風のおかずを作ってみたが、
それはそれで美味なものの、素麺とはなぜか
微妙に合わない感じがした。

迷っていた時、相棒が急に言い出した。
テレビで見たんだけれど、缶詰のサバと
素麺が合うらしいよ。山形でよく食べられているんだって?
知ってた?」

ええ~!
私は子供の頃、山形県に住んでいたけれど、
素麺+鯖缶という組み合わせの経験はない。
「最近の食べ方なんじゃないの?」

そう言いつつ、内心はじわ~っと、不安が
盛り上がってきていた。私は正直なところ、
鯖はあまり好きな魚ではない。缶詰となると、
さらに、避けたい感じ。なんとなく、であるが。

でも、一度騙されたと思って、食べてみたら、と
相棒が言うので、やってみることにした。
第一、缶詰なら、手間いらずで有難いことこの上ない。

ただし、野菜が不足しそうなので、貝割菜と、
おろし生姜、みょうが、などの薬味をたっぷり用意した。

食べてみると、これが、うまいのである!
さっぱりした素麺に、やや脂っこいサバが、
実によく絡んで、美味なのだった。
よほどのサバ嫌いでなければ、試してみる価値ありますよ!



麺食い一路(その3) [食文化]

中学時代はテニスに熱中して過ごした。
三年の最後の区大会は、列車で一時間くらいかかる
隣の市の中学校で開かれることになり。

朝早く、部員十人と顧問のK先生(三十歳くらい、独身)と
共に出かけた。試合はお昼には終了し、
さて、どこかで昼食を摂らなければ、となったとき。
K先生は私たちを、小さな旅館風の店に連れて行ってくれた。

十人が一度に食べられるような店が近辺に
なかったからだろう。でも、ここでは、中学生の
懐事情には合わないのでは・・・。と、
子供なりに心配になったのだけれど・・。

お店の人と、先生は以前からの知り合いのようだった。
だが、しかし・・・。
途中から、私たちは決して、歓迎されてはいないらしい、
ということがなんとなくわかってきた。もちろん、
お店の人は少しも表情には出さなかったけれども。

大きな畳の部屋で、私たちはうんざりするほど
待たされた。先生は疲れたのか、部屋のすみで
いびきをかき始めた・・・。

ようやくお店の人が運んできてくれたのは、
人数分の冷や麦だった。たった一枚、
きゅうりを浮かべただけの冷や麦・・・。

私たちは、気が狂いそうなほど空腹だったので、
あっという間に平らげてしまったのだけれど・・。
先生は食べなかった。

食べ終わって店を出るとき、私たちは
支払いをしようと、値段を聞いたのだが、
「いいんだ、いいんだ」
先生はそう言って、手を振るだけ。

あの冷や麦は、先生が店におごらせたのか、
或いは相当に値切ったものだったんだろう。
ブラック企業」などという言葉が
まだなかったころのことである。

麺食い一路(その2) [食文化]

日本の麺の分布図、のようなものを思い描いてみるに、
東日本はソバ系、西日本がうどん系、地域によっては
それにラーメンが加わる、といった感じ、だろうか。

もちろん現在では、全国展開するチェーン店が増えて、
各地の特色は薄まると同時に、また新たな地域の味が
生まれ、豊富な麺文化が雑居状態、のようだが。

山形県南部で育った私は、麺と言えば第一に
ラーメンだった。米沢・喜多方ラーメン系で、醤油味。
具は、メンマ、海苔、焼き豚、そしてナルト・・・。
今も、ラーメンは醤油味が圧倒的に好きである。

関西で育った相棒は、当初、「え、ラーメン?」
と、いぶかしげな様子だった。彼にとって麺は、
第一に焼きそば、そしてうどん類だったらしい。
さらに、うどんよりもお好み焼きやたこ焼き。
関西粉もの文化にどっぷりと浸って育ち、
ラーメンなんか、どうでもいい、みたいだったが・・・。

日本のラーメンの多様化の歩みに寄り添うように、
ラーメンになじんできたらしいことが、彼の言動から
伺えて面白い。例えば、二十年位前から東京でも
かなり九州ラーメン系の店が見られるようになり、
豚骨ラーメンなどが彼の好みの射程に入ってきたらしい。
その後、試しているうちに、ラーメン好きになり、
今はいろいろなラーメンを楽しんでいる様子。

私は色々食べてはみるのだが、やっぱり、戻ってきて
しまう。そして、十代の初めころに食べた米沢ラーメンほど
美味いラーメンはどこにもないなあ、と思うのである。