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シンガポール 公共交通 [旅]

初めてシンガポールに出かけた1992年のときは、
宿泊していたホテルの前がバス通りになっていて、ここから
長々とバスに乗って、タイガーバームガーデンに出かけた記憶がある。
(ちなみに、ここは全くつまらない施設だった)。

現在のシンガポールはMRTが緻密にめぐらされていて、
とても便利になっている。バスにも併用できるEZカードという
スイカのようなカードもあって、これを使うと割引料金が適用になる。
(ただし、スイカとは異なり、最初の五ドルは返還されない)。
カードは各駅と、コンビニでも買える。また、コンビニの買い物にも使えるところがある。

タクシーも便利である。空港からマリーナベイのホテルまで、高速道に乗って
20分余りかかったが、料金は20ドル強、わずかに2000円弱というところ。
このタクシーの安さ、便利さは観光客には有難い。
おまけに、シンガポールではほとんど渋滞、ということがないのである。

これは政府の方針で、マイカーが増えるのを規制してあるから、らしい。
車の値段は日本の三倍近くするのだそうである。それに比較すると、
地下鉄やタクシーの料金はとても安上がり、ということになる。

見ていると、車の種類は、韓国車が比較的多い。
タクシーはほとんど韓国の現代(ヒュンデ)か、KIAである。
中心部では、アウディとか、ベンツとか、欧州の高級車も多い。
日本車は全体の三割から四割くらいのところだろうか。
まずトヨタ、日産、そしてホンダとマツダが目につく。
どの車もピカピカ。シンガポールの中でも相当のお金持ちじゃないと
車は持てないのだから、それも当然だけれども。

シンガポール ホテル [旅]

シンガポールに初めて出かけたのは1992年の夏。
宿泊は、オーチャード通りにあったコックピットホテルである。
2004年に二度目に訪れたが、その時の宿泊はラッフルズホテル近くの
ビジネスホテル(名前は忘れてしまった)。
どちらも一泊数千円程度、当時の中級ホテルであった。

今回シンガポールへ旅を計画し始めたとき、
ホテルの値段がぐんと高くなっているのに驚いた。
念のため、以前に泊まったホテルのことも調べてみようと思ったが、
どちらももう、地図になかった。立て替えられて、高級ホテルになったか、
ショッピングセンター用地に買収されたのだろう。
それくらい、シンガポールの中心部は、高層化、高級化が進んでいた。

今回は、シティホール近くのマリーナ・マンダリンというホテルに
宿泊したのだが、ネット割引があったにかかわらず、前に泊まったホテルの四、五倍もした。
チェックインのとき、
「朝食をつけませんか? この時点で申し込まれると、
普通45ドルの朝食が、30ドルで提供できます」
と言われたんだけれど、即断った。
シンガポールドルは、今一ドルが80円台の後半である。
朝食には、ヨーグルトと一片のパン、そして飲み物さえあれば
十分な私。30ドルなんて、あまりに高すぎる!

でもこのホテルは交通の便が良いし(地下鉄エクスプラネード駅から徒歩二分)、
大きなショッピングセンター二つ(サンテックシティ、マリーナプラザ)と
地下でつながっていて、買い物にも便利なのである。

さらに、プール、スポーツジムなどが完備されている。
それは大きな魅力で、このホテルを選んだ大きな理由なのだったが。
結局プールを利用したのは、一日だけ。
それも30分ほどだけだった(泣)。
お金に余裕ができたころには、体は動きが悪くなるのだ・・・・・・・。

シンガポール [旅]

先週一週間、シンガポールへ出かけていた。
2004年に両親と共に行って以来12年ぶり、ということになる。

その間に、シンガポールは一段と高層化し、高級化し、
洋風化していた。きらびやかなショーウインドーが続き、
どこかで聞いたような店の名前ばかりが並ぶ。
スワロフスキー、エルメス、アルマーニ、ブルガリ・・・。
さらに、H&Mやユニクロまで・・・。

ホテルと地下鉄、ショッピングセンターは、地下道で
複雑にリンクし合い、長い長い地下道に、
どこまで続くのか、とため息が出るほど
同じような店が並ぶ。そして人通りは絶え間なく・・・。
それでも時々、場違いな感じの、強い八角の香りがしたり、
蒸し饅頭の匂いが漂っていたり。

ああ、ここは被いようのない中華世界の一部なんだ、
と改めて気づかされる。
シンガポールがマレーシアから独立しておよそ五十年余り。
もともとは中華系の人々が活躍する貿易都市だった。
農業を中心とするマレー世界から
傍目にはちょっと勝手なんじゃない、と見える
良いとこ取り、の独立を果たしてしまった。

そんな不思議の都市国家、を訪ねた
旅の印象を綴ってみることにしよう。(この項、続きます)


『カラスの教科書』 [読書]

松原始著『カラスの教科書』(雷鳥社)が、めっぽう面白い。
著者は、大学で動物行動学を学んだ方で、
冒頭から、専門をカラスに選んだことを、いろいろ言い訳がましく
述べられているんだけれど、私は
「カラス、調べたくなる気持ち、当然じゃん」
と、返したくなる。カラスはかなり面白い鳥だと
思っているし。専門にして、一日中
追いかけてるなんて、羨ましくなるのだ。

そして著者の松原サンは、たちまち
「ほうら、カラスってこうなんだよ、面白いでしょ」
と展開してくる。ぼんやり面白い、とだけ思っていた私は、
専門的な裏付けを得て、鮮明に面白くなるのだった。

我が家の近くで見かけるのは、圧倒的にハシブトカラス。
でかくて、目力も凄い。先日は、庭で何やら激しい
羽ばたきの音がしたのでガラス越に見てみると、
二羽が激しくけんかしていた。塀の上にやや小さめの
一羽が見下ろしていたので、この雌を巡って争っていたらしい。

一羽が、ついにもう一羽をあおむけにし、足でぐいっと
おさえつけて顔のあたりを激しく突き始めた。不利な体勢の一羽は、
背中を地面の上で滑らせながら、逃れようと必死になっている。
身近に観たので、ものすごい迫力だった。

近くの公園で、ハト狩りをするカラスを観たこともある。
その様子が執拗で、凄く残酷なのに驚かされた。
松原サンは
  なまじ戦闘力が弱いために、仕留めるのに手間取ったり、
  見るからに弱い相手しか襲えないので、「残虐」「卑怯」の
  レッテルを貼られてしまう。
と、かなりカラス側を弁護している。
毎日何時間もカラスと向き合っていると、愛情も
深まるんだろうなあ、とちょっとじんとなった。

バレエの魅力・眠りの森の美女 [藝術]

「眠れる森の美女」と呼ばれることもある、チャイコフスキー作曲の
バレエの傑作と言われている作品。
私は子供の頃から、バレエは大好きで舞台を観ることはできなかったが、
『バレエ物語』などを読みながら、あれこれ想像を膨らましていた。

「眠れる・・」はもちろんどんなバレエの本にも載っていたが、
実は好きなストーリーではなかった。
良く知られているように、これは童話「いばら姫」がもとになっている。
お姫様が魔法をかけて眠らされる、というあたりはミステリアスで好みだったが、
その後、どこからか現れた王子様にキスされて目覚め、
そして結婚するなんて・・・。なんだか変だ、と子供心に
思っていたのである。

このバレエを実際に観たのはもう二十余年前、
ロイヤルバレエ団の日本公演だったけれど、
これがなかなか素敵だった。
「眠れる・・・」のバレエ演目としてのストーリーが
「いばら姫」に沿って展開するのは全体の三分の二までに過ぎなかったから。
最終幕は、王子さまとの結婚祝いの踊り、と称して、
何でもアリ、のどんちゃん騒ぎ風になるからである。

例えば、赤ずきんと狼の踊り、青い鳥の踊りなど、
ヨーロッパに伝わる民話の主人公たちが
次々に登場する。私が大好きなのは、
長靴を履いた猫の踊りで、音楽も素晴らしい。
妖艶でかつ怠惰な猫の動きがそのまま
音になったような楽しさなのだった。

WOWWOWのマリインスキー劇場版の「眠りの・・・」
を相棒と一緒に見ていると、彼はすごく不思議そうに
「どうしてここに、赤ずきんが出てくるの?
長靴を履いた猫って、どういう関係?」
とか、次々に質問してくる。

このバレエは、もうお楽しみのおまけがいっぱいついてる
やつなんだよ、楽しめばいいんだ。
「眠りの森の美女」も第三幕じゃ、ただのダシなんだから。

バレエの魅力・コッペリア  [藝術]

よく上演され、有名になっているバレエの
演目の原作は、もともとが西洋の伝承や昔話である
という例が多い。「コッペリア」の原作もホフマンの小説
『砂男』であるとされているが、この小説自体が
ドイツに伝わる「ザンドマン」と呼ばれる民間伝承をもとに
創作されたものである。

夜更かしする子供に「砂男(ザンドマン)」が現れて
目に砂を放り込まれるよ」と脅して寝かしつけた、という言い伝えである。
ホフマンの「砂男」は、大人になっても砂男の幻影におびえ続ける青年の
心理から展開された破滅的な怪奇小説だったけれど、
バレエの「コッペリア」は、この小説の後半部分をうまく利用していて
幻想性も活かしながらも、生命賛歌を盛り込んでいて魅力的である。

ところで、コッペリアという名前の語源だが、もともとは
イタリア語のcoppoという言葉からきているらしい。
「眼窩」という意味の雅語だそうである。
日本ではアメリカの映画監督の名として有名だけれど、
「コッポラ」はここから派生したイタリア系の姓である。

砂男は砂を子供の眼に撒きつける、そして奇怪な商人コッポラが
売りつけようとした眼鏡、携帯望遠鏡・・・。望遠鏡で見えてしまった
隣家の窓にたたずむ、美しい女性。彼女に恋してしまう青年は
やがて、彼女の眼窩が空っぽであることに驚愕する・・・。

という風に、お話は「眼」の縁語を繋ぎ合わせるように続いていく。
バレエコッペリアの最大の見どころは、人形だった女性が
人間へと変わる、そのまなこの生き生きとした動き、
にあるのかも。と、想像しながら鑑賞するのも面白いのでは。