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歌の贈り物 [短歌]

仙台での歌会とそののちの旅行については、
先回までのブログに記したところであるが。
普段は東京で開催している同窓生だけの歌会、
桜楓歌会にご高齢ながら仙台から参加されていたHさんが、
最近大事を取られて、詠草のみ参加になっていたことから、
仙台歌会の企画が生まれ、実現したのだった。

Hさんは、私たちの来仙をとても喜んでくださって、
会場の確保や、温泉へのタクシー手配などを
してくださったのだけれど、そのタクシーで
温泉に着いたとき、運転手さんから
「Hさんからお渡しするように頼まれています」
と、大きな包みを渡されたのだった。
中には、今回の参加者全員+参加予定していて、
風邪のために急遽キャンセルされた方分の
お土産が二つずつ入っていたのである。

帰宅してから包みを開いてみると、一つは
白松がヨーカンだった。その箱がとても凝っていて、
漱石の本を模していて、題は「吾輩ハ羊羹好キデアル」。
東北大学にゆかりの深かった漱石を記念して特別に
作られたものらしい。

もう一つの包みからは、三つの小箱が出てきた。
その二つは、起き上がりこぼしのお人形だった。
Hさんから後で頂いた手紙によると、彼女はこの冬、
自宅で転倒して足を骨折。しばらく入院を余儀なくされたとのこと。
私たちに転ばないように気を付けて、というメッセージを込めて、
この人形を贈り物に選んでくださった、とのこと。

もう一つの箱からは、仙台の「玉虫塗」の玉手箱が出てきた。
美しい七夕の柄である。開くと中には、名刺大の色紙が
収めてあって、小さな愛らしい文字で、何か書いてある。
読んでみて驚いた。それは一首のうただったからである。
最初は、この塗り物のお店は何か、短歌にゆかりのある人が
かかわっていて、商品に短歌を記した紙片を入れているのか、
と思ってしまったのだけれど・・・。

間なくして、KUさんからメールが入り、みんなの受け取った
小箱に、それぞれ違う歌が収めてあり、いずれもHさんの
自作のうたが手書きされたものである、というのである。
ちなみに、贈り物に受取人の指定はなかったので、
どの歌が誰に当たるのかは誰にもわからなかった、とのこと。
あらためてじっくりと、自分が当たった歌を読み返してみる。
読むたびに好きになり、ラッキーだったな、と思えてくる。

同時に、ほかの人がどんな歌をもらったかが気になるところ。
全員の歌を知らせ合い、一覧表にして回そう、ということになった。
私の歌をさっそくKUさんに知らせると、
「まあ、すてきな歌。岡部さんにぴったり!」
とメールが返ってきた。Hさんから了承は得ていないのだけれど、
ここに記したくなった。Hさんの名前を明かさないわけにいかないだろう。

彼女は、私たちの卒業校が大学に昇格した1948年に、記念式典用の
歌の作詞を依頼され、その歌はそのまま校歌に採用されたので、
大学校歌の作詞者としても、名を残されている、原田夏子さんである。
  
  限りなく命のうたをうたふものみなづきのぽぷら揺れやまずあれ
                         原田夏子
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